●第3話 高校受験の挫折と、大学入学そして中退
高校3年生の夏に大学受験の勉強に伸び悩んだた私は、急に勉強に対する意欲を失いました。
親や世間のルールに従って「良い大学に入学し、良い会社に就職して、結婚して家庭をもつ」それが幸せになる道と信じて、疑うことなく勉強をしていました。
ただ成績が伸び悩むことで、目標としていた大学が難しくなる壁にぶつかり、ふと「何のための勉強なのか」「世間のレールに従ってがんばって本当に幸せになれるのか」「どのように生きるべきか」と人生に対する根本的な疑問がわいてきました。
夏休みになると、学校や地元の図書館に通い、受験勉強はそっちのけで、哲学、倫理、宗教、成功哲学、文学など「生きること」をテーマに貪るように読書をしました。2ヶ月間、自問自答し、時には学校の先生に疑問をぶつけながら、答えを探し求めていました。先生より「そんなことを考えている暇があるなら勉強をしたほうがいい」と言われ、まともに取り扱ってもらえませんでした。
そして、疑問は解決せずに、広島の夜間の大学に入学して、学生生活がスタートしました。しかし、もともと勉強に対する疑問をもったままだったので、勉強に集中できずに、その代わりアルバイトに精をだす毎日を送っていました。お金をもらえて、人生の先輩から実の社会勉強ができる仕事に喜びを感じ、学校から足が遠ざかり、結果として中退することになりました。