●第8話 特養での勤務、介護保険制度のはじまり~
専門学校を卒業した25歳の春に地元の特別養護老人ホームに就職が決まりました。
ちょうど介護保険制度がはじまった頃であり、従来の措置から契約へ変更したばかりでした。
以前は、入居する前に家族や本人の資産状況が調査され、それにより支払い金額が決まっていました。
そして、どこの施設に入るからは選べませんでした。それが措置という制度です。
それに対して、介護保険制度がはじまってからは、家族が好きな施設を選べるようになりました。
つまり、施設にとっては、競争がはじまり良いサービスを提供しないと選ばれなという、パラダイム変化が
おきたということです。
以前は、お客様は自動的にやってきて、家族も他の施設を選べないため、介護をしてもらっているという意識であり、なかなか意見や気持ちを言いにくい時代だったはずです。介護保険制度がはじまったことで、本人や家族が選べる立場になったことは、施設もサービス向上のために切磋琢磨することになり、その点では良いで制度であると思います。